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扁桃炎

原因と症状

扁桃炎

扁桃炎は、のどの奥にある扁桃腺に細菌やウイルスが感染して炎症を起こした状態です。高熱と強い喉の痛みが起こるのが特徴です。突発的に感染するものは「急性扁桃炎」ですが、1年に4~5回以上の急性扁桃炎を繰り返した場合は「慢性扁桃炎」と呼ばれます。

日常生活に影響するケースが多いため、手術で扁桃腺を切除することがあります。子供の場合は扁桃腺が免疫機能の一部を担っているので、切除する場合は十分に検討する必要があります。

治療

問診や視診で扁桃に炎症や腫れが起きていないか・繰り返していないかを確認し、血液検査で炎症反応の程度を診たり、細菌培養して感染した細菌を調べたりして診断します。

感染予防のワクチン等はありませんので、風邪などと同じように手洗い・うがいで予防します。

喉の消毒や消炎鎮痛剤による痛みや、高熱の症状を和らげる対症療法が主になります。また、細菌感染が原因の場合はペニシリン系・セフェム系といった抗生物質を服用します。

喉頭炎

原因と症状

喉頭炎は、細菌やウイルスへの感染のほか喫煙・黄砂・大声の発声などによって喉の粘膜やリンパ組織が炎症を起こした状態です。扁桃炎と同じように発熱やのどの痛みが症状として起こります。悪化すると気道が腫れて狭くなり、呼吸困難になる場合もあります。

治療

診断は問診や視診・触診で咽頭の炎症の状態を確認し、炎症反応や原因となる物質を特定することで行います。

治療は抗炎症薬で炎症を抑えるなどの対症療法が主ですが、細菌感染が原因の場合は抗生物質を内服します。気道が腫れて呼吸困難になった場合は気管切開することもあります。

声帯ポリープ

原因と症状

声帯ポリープとは、声帯にできる良性のコブのようなものです。声帯の粘膜の血管が内出血して血腫となり発生します。

声の出し過ぎや喫煙などによる声帯の使いすぎで、声帯の粘膜で炎症が生じて毛細血管が内出血を起こすことが原因です。声が出にくい、長く伸ばせない、声がれが10日以上続く、喉に違和感があるといった症状が起こります。

治療

診断は咽頭ファイバースコープや咽頭ストロボスコープを使った検査で声帯を観察して行います。

治療は、まずは声を出さずに数週間安静にすることから始まり、声帯に起きている炎症を抑えるためにステロイド薬の内服などを行います。また、声帯に負担をかけない発声方法を言語聴覚士が指導することもあります。

1~2ヶ月治療しても改善しない場合、手術でポリープを切除する必要があります。手術後は1週間程度声を出さずに声帯を安静にする必要がありますが、先生や歌手など声を出すことが多い職業の方でも、術後3~4週間で仕事復帰が可能になります。

高槻市西町にある大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックでは音声外来を行っておりますので、声が出しづらいなどの症状でお困りでしたらお気軽にご相談ください。

声帯結節

原因と症状

声帯ポリープと同じように声帯を使いすぎると発症します。ポリープは粘膜の内出血による血腫ですが、結節は粘膜の表面の細胞が厚くなってできるものです。ポリープは血豆のようなもので、結節はタコのようなものだと考えてみるとわかりやすいでしょう。

治療

診断や治療方法は、声帯ポリープと同じです。声を出さない、声帯を使わないようにして喉を休めると少しずつ回復していきます。

咽頭がん

原因と症状

咽頭にできるがんは部位によって3種類に分類され、「上咽頭がん」「中咽頭がん」「下咽頭がん」などがあります。発生頻度は比較的低いがんですが、喫煙や飲酒が発症リスクになっていると知られています。60代の男性に発症率が高い傾向にあります。

初期には自覚症状はほとんどありませんが、喉の違和感やかすれ、鼻づまりといった風邪と似た症状が現れることもあります。また、飲み込みにくさや違和感、頸部リンパ節転移による首のしこりなどを感じる場合もあります。

治療

診断は触診や咽頭ファイバースコープによる観察、組織の一部を採取して細胞を調べることで行います。

治療内容はお一人おひとりの症状に応じて決定され、放射線治療、手術、化学療法などを組み合わせて行われます。

 

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