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味覚障害とは?
味覚障害とは、味に対する感度が低下する、味を感じなくなる、普段は食べられていたものが不味く感じる、何も食べていないのに味を感じるなど、味覚に関する症状の総称です。
主な症状
味覚障害の主な症状は以下の通りです。
味覚減退
味を感じづらくなるものを味覚減退と言います。
味覚消失
味が感じられなくなるものは味覚消失と呼ばれます。口全体として味覚を感じられなくなる場合と、口の左右半側のみ感じられなくなる場合があります。
自発性異常味覚
何も食べていないのに口の中で味を感じるものを自発性異常味覚と言います。
解離性味覚障害
甘味・塩味・苦味・酸味・旨味の内、1~2種類の味が感じられなくなる症状です。
異味症・味覚錯誤
甘い物を甘いと認識できず苦味を感じてしまうなど、本来の味を異なる味として認識する状態です。
味覚過敏
薄い味であるにも関わらず濃く感じてしまう状態を指します。
味覚障害の原因
味覚障害には様々な原因が関与しますが、最も多い原因は「亜鉛不足」によるものです。
味を感知する器官である舌の表面には味蕾(みらい)と呼ばれる細胞が多数存在しており、この味蕾が味を感知しています。味蕾は細胞の入れ替わり(新陳代謝)が活発な器官で、その材料として亜鉛が使われます。
よって亜鉛の摂取が不足してしまうと味蕾の入れ替わりが障害されてしまうため、味覚に異常を生じます。同じ栄養素が原因の味覚障害として、鉄不足やビタミン不足でも味覚障害が生じます。
味覚障害の検査
味覚障害の検査として以下のようなものがあります。
血液検査
血液中の亜鉛・鉄などの量を測定します。
味覚障害の治療方法
前述した通り、最も多い原因は亜鉛不足であるため、基本的には亜鉛内服療法が第一選択となります。また鉄欠乏の場合は鉄剤を、ビタミン欠乏の場合はビタミン剤を処方します。薬剤の副作用による味覚障害である場合は、薬剤の変更や減量を検討します。心因性や精神疾患による味覚障害であると考えられる場合は、心療内科や精神科を紹介させていただく場合もあります。
嗅覚障害とは?
嗅覚障害とは、においを感じにくくなる、においが感じられなくなる、違うにおいに感じるなど、嗅覚に関する症状の総称です。
主な症状
嗅覚障害の主な症状は以下の通りです。
嗅覚低下
においを感じにくくなった状態です。
嗅覚脱失
においを感じられなくなった状態を指します。
刺激的異嗅症
あるにおいを感じた時に、本来とは異なったにおいに感じる、またはどのにおいでも同じにおいに感じてしまう状態です。
自発的異嗅症
周囲ににおいの原因がない場合でもにおいを感じてしまうという様に、本人のみがにおいを感じている状態です。
嗅覚障害の原因
嗅覚障害で最も多い原因は、副鼻腔炎(蓄膿症)で、その他に感冒、アレルギー性鼻炎、頭部外傷、加齢変化などがあります。
嗅覚障害の検査
嗅覚障害の検査として以下のようなものがあります。
鼻内視鏡検査
鼻腔内を内視鏡で観察し、鼻粘膜の状態を視診します。
嗅覚障害の治療方法
副鼻腔炎が原因である場合は内服治療を行います。また感冒などで粘膜が障害されている場合は点鼻ステロイド薬や漢方の処方を行います。頭部外傷が原因の場合などは嗅覚刺激療法を行います。
嗅覚刺激療法とは、花やスパイスの数種類のにおいを各10秒嗅ぐことで嗅覚に刺激を与える治療方法です。