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院長インタビュー
“患者様の健康と長寿を
サポート”
そうした
コンセプトのもと
に
大津耳鼻咽喉科・ボイス
クリニックを開院
医師を目指したきっかけは?
私が医師を目指したのは、小学生の時に体験したある出来事がきっかけです。当時私は小学6年生で、少年野球に所属していました。卒団記念大会の試合を祖父が観に来てくれていました。ですが、雨の中での観戦だったためか、その後肺炎を悪化させてしまい、残念ながら亡くなってしまったのです。
そうして自分の野球の試合を観に来てくれた祖父が亡くなってしまったことに、強い自責の念を感じ、それをきっかけに「人を助ける仕事に就きたい」と思い、医学部を目指しました。耳鼻咽喉科医になった後も、「人を助けたい」という思いに変わりはありませんでしたので、頭頚部のがんを専門とする道に進みました。
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックを開業した経緯は?
元々、当クリニックの隣には父が院長を務めていた「大津医院」があり、こちらの建て直しも考えていたのですが、既存の建物では改築に限界があり、エレベーターの設置などが困難でした。さらに私自身が他の病院での仕事に就いていたこともあって、一時はクリニックの閉鎖を考えたこともありました。
ただ、そうして病院での手術に力を入れて取り組み、医師としてのやりがいを感じる一方で、「地域医療にも貢献したい」という思いから、隣の敷地でクリニックを再建することを決意しました。建物を一から建て直し、エレベーターを設置してバリアフリーにし、誰でも安心して通えるクリニックづくりを目指しました。
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックのコンセプトは?
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックのコンセプトは、「患者様の健康と長寿をサポートする」ことです。子供にはいつも元気に、ご高齢の方にはいつまでも若々しくいてもらうために、日本抗加齢医学会認定専門医の資格を取得して、エイジングケアにも力を入れて取り組んでいます。
また私の専門領域の1つに「音声」があり、加齢や声帯の麻痺により声を失った方への治療にも積極的に取り組んでいます。手術が必要なケースでは、当クリニックと連携する専門病院を紹介した後、そちらで私自身が執刀医として手術を行うことが可能です。そして術後は、再度当クリニックへ通院していただき、責任を持ってフォローアップいたします。
これまでの経歴から地域の専門病院との連携がスムーズで、かつ私自身、長年病院で多数の手術等の治療に携わってきた経験がありますので、「クリニック」と「病院」のそれぞれの機能を併せ持った施設、大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックをそのように位置づけております。
CT・ファイバー
スコープ・エコーを導入
小さなお子様も安心な
「ドロップスクリーン
(アレルギー検査)」
AIを活用したインフルエンザ検査
「nodoca」を実施
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックの特徴は?
今もお話ししましたが、「ボイスクリニック」とクリニック名にもある通り、専門的な音声外来の診療が行えることが大きな特徴として挙げられます。音声の専門家として私が適切な診査・診断を行うのはもちろん、言語聴覚士による音声治療も実施いたします。
さらにがんの早期発見・早期治療にも力を入れていて、エコー検査で見逃しがないようにがんを発見し、すぐに適切な治療が受けられるように連携する専門病院をご紹介いたします。手術が必要な場合もそちらで手術が受けられるように手配し、その後の経過観察は当クリニックで行います。
どのような設備・機器を導入していますか?
耳鼻咽喉科用CT、内視鏡(ファイバースコープ)、エコーなどを導入しています。
CTについては、耳鼻咽喉科での導入はまだ珍しいと思います。当クリニックが導入しているのは耳から鼻、喉までの広範囲を撮影できるタイプで、これにより多様な疾患や症状の診断が可能になります。
さらにクリニック内に広々とした聴力検査室を設けており、精度の高い聴力検査が行える環境を整えています。例えば補聴器を装着した状態で適合検査を行うことでき、お一人おひとりの聞こえ方に合わせて補聴器をご提案することが可能です。加えて私が補聴器相談医の上位にあたる「補聴器適合判定医」という資格を持っておりますので、最適な補聴器づくりがサポートできるものと思います。
どのような検査・治療を行われていますか?
一般的な耳鼻咽喉科の診療はもちろん、アレルギー検査として「ドロップスクリーン」を実施しており、これは指先から一滴の血液を採取するだけで検査を行うことが可能なため、小さなお子様や注射が苦手な方にも安心して受けていただけます。検査結果も通常30分程度でわかります。
そして、AI搭載インフルエンザ検査医療機器「nodoca」という検査機器も導入しています。これは国内初のAI医療機器で、喉の画像、体温、患者様の自覚症状などをAIが解析し、数秒から数十秒程度でインフルエンザの判定結果が得られます。従来のインフルエンザの検査と比べて患者様への負担が極めて少ないのが特徴です。
専門的な音声外来を
行っています
音声の専門家
が皆様の“声”のお悩みと
しっかりと向き合います
音声外来について教えてください。音声障害の主な原因は何ですか?
一般的な原因はポリープです。アナウンサー、司会業、歌手など、職業的に頻繁に大声を出したり、喉を酷使したりする人の中には、声帯のポリープやその他の問題により声が出しにくくなる人がいます。ですが、原因はポリープだけではありません。私がこれまで診て来た患者様に多いのは声帯麻痺です。これは、肺がん、食道がん、あるいは大動脈瘤の影響などにより生じる場合があります。これらにより声帯を動かすための神経が損傷を受けると、声帯が正常に閉じなくなり、声が「ハッ、ハッ、ハッ」と空気が漏れるような音になってしまい、電話をすることさえ困難になる場合があります。
どのような検査が行われるのですか?
主にファイバースコープを使用した内視鏡検査を行います。声を出していただきながら動画を撮影し、それを患者様にもご覧いただきながら喉の状態について詳しくご説明します。
どのような治療を行われるのですか?
例えば、患者様が正しく声を共鳴させることができるように、共鳴を促進するための指導を行ったり、腹式呼吸のトレーニングを行ったりします。また喉が締まり過ぎると声がくぐもるので、喉頭マッサージやハミングにより声を響かせる練習も行います。
患者様によっては手術を検討しなければいけないケースもありますが、どうしても手術を避けたい場合・状況によっては外来で声帯に注入治療を行い、声を改善するという方法もあります。
どのような場合、手術が必要になりますか?
検査によって音声障害の原因が特定でき、その原因に対して手術が必要であれば、手術を検討します。一方、音声治療が適していると判断すれば、音声治療を行います。はっきりとした原因がわからないものの、声に何らかの問題が起こっている場合には、まずは音声治療から開始します。
このようにそれぞれの状況に応じて、最適な治療方法を選択し、進めていくことになります。
またまた痙攣性発声障害の手術の前段階の治療方法として、ボトックス注射もあります。これにより喉の痙攣を抑制することが可能になりますが、効果の持続は3ヶ月から半年程度です。そのため、患者様に「このままボトックス注射を継続するか?それとも手術を検討するか?」をご判断いただき、もし「手術を受ける」ということでしたら、手術に進むケースもあります。
地元の方に愛される
クリニックを目指して
皆様
の様々なお悩みにお応え
して参ります
そうして音声外来に力を入れる理由は?
がんの手術、特に喉頭がんなどで声帯を動かす神経を切除すると、声が出にくくなることがあります。耳鼻咽喉科は「機能外科」とも呼ばれ、喉・鼻・耳の機能を良くすることに重点を置いていますが、頭頚部のがん治療では、そうした機能にダメージを与えてしまうことがあるのです。
私が音声治療の分野に進み、今でも力を入れて取り組んでいるのは、そうしてがん治療によって声が出にくくなってしまった人のために何かできないかと考えたからです。私自身、それまでに頭頚部のがんの手術を多数行ってきており、それにより発声機能に問題が生じた方をそのままにしておきたくない、そんな思いがあったからです。
最後に、ホームページをご覧の方へのメッセージをお願いします
私自身、この地域で生まれ育ち、幼少期はここからほど近い場所に住んでいて、実家もすぐ近くにありました。クリニックの看板を同級生にお願いするなど、今でも地元とは深い繋がりがあります。
大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックは、地元の方に愛されるクリニックを目指し、皆様の様々なお悩みにお応えして参ります。中耳炎、アレルギー性鼻炎・花粉症、扁桃炎といった耳・鼻・喉に関わる一般的な症状・疾患はもちろん、今もお話しした音声障害に対する専門的な診療も行っておりますので、何かお困りの症状がございましたら、いつでも気軽にご相談ください。