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耳だれとは?
耳だれは、耳から流れ出てくる液体のことで、正式名称を「耳漏(じろう)」と言います。
水っぽいもの(水様性)やネバネバしたもの(粘液性)のほか、血が混じったり(血性)、膿のように白っぽかったり(膿性)と、発生する原因によって性質が異なります。
こんな時はすぐにご連絡ください
- 数日の間に頭に大きな怪我をした
- 神経症状がある(回転性めまい、見えにくい、話しにくい、飲み込みにくいなど
- 発熱
- 難聴
- 耳の周囲の赤み・腫れ
- 糖尿病または免疫不全状態
など
このような症状がございましたら、高槻市西町にある大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニックへお早めにご相談ください。また、お子様が何度も耳を触っていたり、気にしていたりする場合も、できるだけお早めに受診してください。
耳だれの原因
耳だれの多くは、中耳炎や外耳炎が原因です。耳のかきすぎや耳そうじの傷によって感染や炎症を起こすと、水っぽいものや膿のような耳だれが出ます。
中耳や鼓膜が炎症を起こしている場合、特に好酸球性中耳炎では、粘り気の強い耳だれになります。また、悪性腫瘍などがあれば血が混じることもあり、注意が必要です。
耳だれを引き起こす主な病気
中耳炎
鼓膜の内側を中耳と言い、そこで起こる炎症を中耳炎と呼びます。鼻の奥と中耳が管(耳管)で繋がっているため、鼻から入ったウイルスや細菌は、容易に中耳まで侵入することができます。特に子供は耳管が短く太いため、風邪をきっかけに中耳炎にかかることが多くあります。
耳だれの症状が見られれば、以下のような病気の可能性を考えます。
- 急性中耳炎
- 慢性中耳炎
- 真珠腫性中耳炎
- 好酸球性中耳炎
診査・診断によって原因となっている疾患を明らかにし、抗生剤の服用などで治療を行います。しかし慢性中耳炎、特に真珠腫性中耳炎の場合は、手術が必要になることがあります。
好酸球性中耳炎は、主に好酸球性副鼻腔炎の合併症として起こり、50代以降の発症が多い病気です。ステロイドの内服や注入のほか、症状が重い場合は手術も選択肢になります。
耳だれの中でも特に、臭いがきついもの、粘度が高くグミのように硬いものなどは、難治性の中耳炎の可能性が高いため、注意しましょう。
外耳炎
耳の入り口から鼓膜までを外耳道と言い、ここには「定在菌」という細菌や真菌が常に存在します。何らかの理由でそのバランスが崩れてしまうと感染を起こし、外耳炎を発症します。
耳そうじによる皮膚の損傷が主な原因で、耳かきが癖になっている人ほど治りにくく再発しやすいという特徴があります。
また、最近ではイヤホンの使いすぎが原因で発症するケースも増えています。
耳だれが見られる外耳炎には、次のようなものがあります。
- 外耳道湿疹
- びまん性外耳炎
- 外耳道真菌症
耳そうじによる損傷のほか、中耳炎の耳だれによる刺激、薬物刺激、アレルギーなどが原因になります。
局所の清掃、消毒が基本的な治療ですが、かゆみが強い時は、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤、抗不安剤などの内服をします。治療中は、プールなどの利用は避け、入浴の際もできるかぎり耳が乾燥した状態を保つようにしてください。
真菌が原因の「外耳道真菌症」は難治性の場合が多く、複数回の通院が必要になる可能性もあります。
耳だれの放置は危険です
耳だれがあるものの痛みがないからと放置していると、症状が進行してしまい、重度の難聴になる恐れもあります。
特に、自分で症状の説明が難しいお子さんの場合、発見が遅れてしまうことがあるので注意が必要です。耳だれがあれば、何かの病気のサインだと考えて、お早めにご相談ください。